うつ病に潜む危険!その対策方法を考える

 

うつ病と健康法

近年の朝起きられないのはうつ病が原因?現れる症状について解説

 

 

 

朝起きたい気持ちはあるのに、起きられなくて辛い思いをしていませんか。

もしかすると、こころの病気が隠れているかもしれません。

 

 

 

その原因を明らかにすることで、適切な対処法が見えてくるはずです。

 

 

 

今回は、うつ病で現れる症状や朝起きられない場合の対処法、うつ病以外の朝が起きられない原因を紹介します。

 

 

 

うつ病は、誰にでも起こりうる病気で、約16人に1人は生涯で一度はうつ病になるといわれています。しかし、症状はとても辛く、家事・勉強・仕事などに支障が出る場合もありますので、早めの対策や適切な治療を行なうことが重要です。

 

 

 

うつ病で現れるこころの症状

うつ病によるこころの症状は、「感情」に障害が起こります。

おもなこころの症状は、以下のとおりです。

 

・以前は楽しんで見ていたテレビ番組や趣味が楽しめない

・何もやる気になれない

・気分が晴れずモヤモヤする

・物悲しい気持ちになる

・焦燥感にかられる

・イライラする

・不安な気持ちが頭から離れない

・注意や集中力が低下し、家事や仕事に集中できない

 

 

 

うつ病で現れる体の症状

うつ病による体の症状は、おもに「自律神経の作用」によるものです。体の症状は、こころの症状が現れる約1カ月前の初期段階や回復期に多く見られます。また、こころの症状のほうが強い場合は、体の症状はそれほど強く出ません。

 

 

 

 

具体的な症状は、以下のとおりです。

【睡眠における症状】

・寝つきが悪い

・眠れない

・早朝に目が覚める

・よく眠れた感じがしない

・過剰睡眠や、日中にも強い眠気

 

【食欲や体調における症状】

・食欲不振

・胃の不快感

・吐き気

・味覚の低下よる食欲減退

・過食

・口の乾き

・息苦しさ

・動悸

疲労

・めまい

・耳鳴り

・頭痛

・肩こり

などがあります

 

 

 

 

●起きられない場合の対処法

「朝起きられない」などの原因不明の辛い体の症状がある場合は、こころの病を抱えている場合があります。ぜひ、こころの症状にも目を向けてみてください。心身の不調があれば「うつ病」の可能性もあるため、対処法を知っておきましょう。

 

 

 

うつ病が考えられる場合

例えば心身の不調がある場合は、精神科に早めに相談してください。また、信頼できるかかりつけの病院に相談して、精神科を紹介してもらうのもよいでしょう、特に軽度のうつ病の場合、こころよりも体の症状が目立つ場合があり、自分が「こころの病」を患っているとは気付かない方も多くいます。

 

 

 

うつ病は身近な病気ですが、適切な治療を受けないと辛い症状が長引いて、こころと体をむしばんでいきます。早めに病院に相談してみることが重要です。

 

 

 

うつ病以外で起きられない場合

うつ病以外にも、朝起きられない原因があります。ここでは、3つの原因を紹介します。

 

 

 

体内時計の乱れ

体内時計が乱れると、睡眠や覚醒のリズムが乱れます。

体内時計が乱れる原因は、昼夜を問わない生活習慣が影響しているのです。現代は、24時間営業のコンビニエンスストアなどがあり、夜も不便を感じることなく生活できるため、体内時計が乱れやすい環境であるといえます。

 

 

 

 

また、朝食を食べる習慣を付け、規則正しい食事時間を心がけましょう。いつも決まった時間に食事をとっていると、体がその時間に合わせて消化吸収の準備をするようになり、栄養素が効率良く補給できます。特に、朝食は体内時計をリセットする重要な役割を持っているのです。

 

 

 

就寝の1時間前には、パソコンやスマートフォンなどの使用はやめましょう。デジタル機器の液晶画面の光にはブルーライトが多く含まれ、体内時計のリズムを乱す原因になります。

 

 

 

自律神経の不調

自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、「朝起きられない」といった症状が現れることがあります。交感神経はおもに日中に活性化して血圧や心拍数を上げる作用があり、副交感神経はおもに夜に活性化し睡眠など体をリラックスさせる作用があるのです。この2つがバランス良く働くことで健康を保つことができ、バランスが崩れると体の不調が現れます。

 

自律神経のバランスを整えるためには、早寝早起きなどの規則正しい生活習慣と栄養バランスの良い食事を3食とることが大切です。

 

また、ウォーキングやダンス・サイクリングなどの「リズム体操」もよいでしょう。筋肉をリズム良く動かすことで、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌され、自律神経を整える働きがあります。

 

 

 

起立性調節障害

起立性調節障害により「朝起きられない」という場合もあります。起立性調節障害とは、自律神経の働きが不安定なことにより起こります。体質の一種ですが、思春期にもよく見られる症状です。起立したときなど体勢の変化によって心拍や血圧が影響を受け、体調が悪くなります。

 

 

 

朝が起きられないという症状のほかにも、めまい・動悸・息切れ・だるい・腹痛・車酔い・頭痛などさまざまな症状が見られます。

 

 

起立性調整障害の対処法は、規則正しい生活を心がけ、脱水症を予防するために十分な水分補給(1.5リットル以上/日)と塩分の摂取(10~12グラム/日)が基本です。

 

 

 

起きられないなどうつ病の可能性がある場合は早めに受診しましょう

「朝起きられない」という症状が続く場合は、その背後に病気が隠れている場合があります。しかし、朝起きられないことは、身近な問題なだけに本人も周りの方も軽視してしまう場合が多いため、注意が必要です。

 

 

 

また、起きたい気持ちはあるのに起きられないことで、自分を責めたり、周囲に「怠け者」などと誤解されたりするケースもあります。

 

 

 

辛い状態が長引くと、健康に悪影響をおよぼします。一人で悩まずに早めにかかりつけ医や精神科に相談をして、適切な対処・治療を行なうことが大切です。